ベルリン・フィルとアマ奏者、一期一会の共演がドキュメンタリーに

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平賀拓史
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記者レビュー

 先月来日し、名実ともに世界最高峰の演奏を繰り広げたキリル・ペトレンコ指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団。そのかたわら、ある企画も話題を呼んでいた。同団が日本のアマチュア奏者を募り、特別オーケストラを結成。ペトレンコの指揮で演奏するというのだ。

 約1200人が応募し、ベルリン・フィル団員が演奏動画を審査。選ばれた97人と団員による「Be(ビー) Phil(フィル)」オーケストラの演奏会が11月26日、東京・サントリーホールで開かれた。その練習に来日招聘(しょうへい)元のフジテレビが密着し、ドキュメンタリーを制作した(16日放送「ライフ・ウィズ・ハーモニー」)。

 音楽を生業としているわけではないBe Philのメンバーたち。日々の生活や仕事と両立しながら、またとない機会に挑んだ。フルート奏者は浜松の銘菓「うなぎパイ」販売員。小児科医のチェロ奏者は日夜治療に追われる。トランペットとバイオリンの夫妻の家には、所狭しとベルリン・フィルのCDが――。一人だけでも番組が成立しそうな、多彩な個性をカメラがとらえている。

 ペトレンコのタクトに緊張を…

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この記事を書いた人
平賀拓史
文化部|論壇担当
専門・関心分野
歴史学、クラシック、ドイツ文化など