入管問題と家族を描いた「やさしい猫」 劇団民芸が2月3日から公演
編集委員・北野隆一
日本の入管行政に翻弄(ほんろう)される家族らの姿を描いた作家・中島京子さんの小説「やさしい猫」を劇団民芸が演劇化し、2月3日から上演する。出演俳優らは「入管の問題は多くの日本人には縁遠いが、だれにでも起き得る家族の物語として身近に感じてほしい」と語る。
シングルマザーのミユキさんがスリランカ人青年と出会い、結婚するが、相手のクマラさんは在留資格を失い、入管施設に収容されてしまう。家族を引き裂かれたミユキさんと高校生のマヤさん母子が、クマラさんを取り戻そうと奔走する――という話。原作の小説は吉川英治文学賞や芸術選奨文部科学大臣賞などを受賞。昨年はNHKでドラマ化された。
主人公ミユキさんを演じる森…