「政治とカネ」をめぐり、衆参両院の予算委員会で29日、岸田文雄首相らが出席して集中審議が開かれました。自民党派閥の政治資金パーティーをめぐる裏金事件を受け、野党の追及に対し、首相らはどう応じたのか。タイムラインで詳報します。
16:45
最後は首相vs山本太郎氏
参院予算委員会の最後の質問者は、れいわ新選組の山本太郎代表だった。この日の集中審議のテーマと位置づけられた「政治資金問題」ではなく、能登半島地震の被災者支援の拡充を直ちに行うよう要求した。岸田文雄首相は「それぞれの対策を用意し、総合的に被災者を支援していく取り組みを進める」なとど答弁するにとどめ、参院予算委は閉会した。
16:20
首相、岸田派のノルマは「緩やかな努力目標」
共産党の山添拓・政策委員長は、岸田文雄首相が昨年12月まで会長を務めていた自民党岸田派の所属議員側へのキックバック(還流)問題を追及した。
岸田派での政治資金パーティー券販売のノルマについて問われた首相は「ゆるやかな努力目標」と説明。さらに「ゆるやか」の意味について「ペナルティーはない」と説明した。その上で、「(岸田派が)議員の政治団体に寄付している。政治資金規正法に基づいて寄付を行っている」と述べ、合法的な「寄付」であると強調した。
山添氏は、企業・団体によるパーティー券購入にも矛先を向けた。パーティー券購入が、30年前の政治改革で規制した企業・団体献金に事実上あたると指摘した。また、共産党は政党交付金を受け取っていないと強調し、自民党が企業・団体献金と政党交付金の「二重取り」をしていると批判した。
15:20
独立監督機関の設置、首相が明言避ける
公明党の谷合正明参院議員は、政治資金を監督する独立した第三者機関を設置するよう岸田文雄首相に提案した。
この内容は、公明が今月発表した「政治改革ビジョン」に盛りこまれている。谷合氏は、「政治とカネ」に関する議論を国会議員が行うと「お手盛りとの批判がつきまとう」とし、「政治への信頼を取り戻すために、政治資金を監督する独立した第三者機関が必要ではないか」と述べ、首相の見解をただした。
首相は「独立した機関を設置するとなると、政治活動の自由と密接に関連していくので、各党・会派において議論を行い、自民党もこの議論に真摯(しんし)に向き合っていきたい」と答弁した。
14:45
不記載のお金、岸田首相「流用・取得ではまったくない」
岸田文雄首相は自民党岸田派…
- 【視点】
岸田首相=自民党総裁はなぜ「政治に対する国民の信頼回復」と言い続けるのか。自民党の裏金問題に貴重な国会審議を費やしているのだから、「自民党に対する」です。いくら大企業でも不祥事を起こした反省の弁で「経済に対する国民の信頼回復」とは言わないで
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