【そもそも解説】PFASとは?各地で検出相次ぐ、健康への影響指摘

有料記事そもそも解説

棚橋咲月
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 健康への影響が懸念されている有機フッ素化合物(総称PFASピーファス〉)が、米軍基地や工場周辺など各地で検出されています。PFASとは何か、対策の現状とあわせて解説します。

 Q PFASとは?

 A 世界中で約4700種類あるとされる有機フッ素化合物の総称だ。ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS〈ピーフォス〉)とペルフルオロオクタン酸(PFOA〈ピーフォア〉)が代表例。水や油をはじき、熱に強い性質がある。1950年代ごろからフライパンなどの表面加工から、大きな火事に使う泡消火剤まで広く使われてきた。

 Q なにが問題?

 A PFASは自然界でほぼ分解されず、人体や環境中に長く残るため「フォーエバー・ケミカル(永遠の化学物質)」と呼ばれている。国連のストックホルム条約会議では製造や使用が原則禁止されている。世界保健機関(WHO)の専門組織である国際がん研究機関(IARC)は昨年、PFOAを4段階中最も高い「発がん性がある」に評価を引き上げた。同じ分類にはたばこが含まれる。PFOSは上から3番目の「発がん性がある可能性がある」とした。

 Q 既に規制されているのに、なぜ今も対応が必要に?

 A 各地にまだ残っているからだ。日本でも米軍基地のほかに化学工場の周辺などでも検出されている。昨年には沖縄県庁の地下駐車場の消火設備に残るPFASを含む泡消火剤が流出した。米軍普天間飛行場では2020年、PFOSを含む泡消火剤約14万3千リットルが基地外に流出している。

 Q 健康にどれくらいの量で…

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この記事を書いた人
棚橋咲月
那覇総局
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