ロシアによるウクライナへの全面侵攻は3年目に入りました。ウクライナ出身でサッカーの元スター選手、アンドリー・シェフチェンコさん(47)が侵攻から丸2年となる2月24日、キーウにあるウクライナサッカー連盟の本部で朝日新聞の取材に応じました。全面侵攻初日から明確にロシアを非難し、現在はウクライナ復興のための「アンバサダー」として活動しています。「ウクライナの英雄」はいま、何を思うのでしょうか。
――現在の活動について教えてください。
2022年5月に、(ウクライナ政府が運営する復興資金集めのためのプラットフォーム)「ユナイテッド24」の初代アンバサダーに就任しました。英国やフランス、ドイツで様々なイベントを実施してきました。ユナイテッド24に集まった資金は、これまでに6億ドル(約900億円)を超えました。
なぜ、アンバサダーを引き受けたか。ここが私の国だからです。この国を助けることが、私の義務だと感じています。ウクライナのスタジアム再建のための募金活動もしました。ウクライナは発信力のある人物がそれほど多くありませんから。
「ウクライナが私の国、未来はここに」
――全面侵攻開始から2年です。
非常に困難な時です。ただ、あなたはウクライナの人々がいかに結束しているかを目の当たりにしたでしょう。私たちは、この国と自由を守り続けます。
私の長男はいま米国で勉強していますが、彼も資金集めをしています。次男も英国のサッカークラブチームに所属しながら、同じように資金集めをしてくれています。
なぜか。くり返しになりますが、ウクライナが私たちの国だからです。私たちの故郷がここにあり、私たちの未来、子どもたちの未来があるからです。
――スポーツ選手にとって「フェアネス」(公正さ)は非常に重要だと思います。その観点からして、この戦争に何を思いますか。
この戦争は、明らかに何かが間違っています。「フェアネス」や「ジャスティス」(正義)とは対極に位置するものです。ある国が他国に侵攻して、それを正義と呼べるのでしょうか。だからこそ、欧州や米国、そして日本が支援してくれているのです。
日本のあの選手から届いたメッセージ
――日本の支援についてどう見ていますか。
日本サッカー協会(JFA)…
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