旧ジャニーズの不十分な情報発信 テレビ局幹部はガバナンスに注文
旧ジャニーズ事務所(SMILE―UP.(スマイルアップ))からマネジメントなどの業務を引き継ぐ「STARTO ENTERTAINMENT(スタートエンターテイメント)」が10日、東京ドームで初めてのコンサートを開催。「本格始動」となるが、山積する課題について新旧会社の説明は十分ではない。
「内向き体制」(スマイル社・東山紀之社長)への反省――。新旧会社のトップは積極的な情報発信を打ち出したが、約束は守られていない。
スマイル社の東山氏の会見は、昨年10月以来開かれていない。先月の英公共放送BBCの報道で、東山氏が喜多川氏以外に旧事務所スタッフ2人による性加害があったことを明かしたが、報じられるまで人数などの詳細を明かさなかった。朝日新聞は東山氏に改めて取材を申し込んだが、「検討する」とメールで回答があったのみだった。加害スタッフの1人は東山氏の元マネジャーとスマイル社が認める一部報道もあるが、朝日新聞には「個人のプライバシー」を理由に明らかにしていない。
スタート社の福田淳社長も12月の報道各社の取材以降、ファンクラブや権利関係の扱いなどについて明確に報道陣に説明する機会は設けていない。取引先であるテレビ局も「IP(知的財産)関連の扱いや新旧会社の資本関係など、まだわからないところがある」(テレビ東京の石川一郎社長)という状況だ。
ただ、ジャニーズ人気にあや…