「正直に言うと、島根にあまり行きたくなかった。でも行ってみたらすごいんだよ。勝つ選挙ってこういうことなんだなって」
先月の衆院島根1区補選のさなか、立憲民主党の議員秘書は興奮気味に話していた。立憲は地元の会社を一軒一軒まわる「ローラー作戦」を展開。「自民党のポスターが貼られている会社に、門前払いも覚悟して行く。でも会ってくれる。鳥取は高速道の多くが無料なのに、島根は違うんだって。『細田だ、竹下だって言われてきたが、何をしてくれたの』ってみんな怒ってたな」
自民党の細田博之前衆院議長、竹下亘元総務会長ら今はなき地元選出有力議員が続けてきた利益誘導による集票が限界を迎えている実情は、自民党連載第2部「王国の崩壊」で詳しく記されている。
自民からみれば、島根1区はまさに「崩壊」の物語。では、勝った立憲にとっては何の物語なのだろうと、ずっと考えていた。
自民への怒り、不満のやり場として立憲が「受け皿」になり得た。
問題はその先だ。
選挙から1週間あまりたった…
- 【視点】
「開かれた政治」という標語は、第2次安倍政権以降の自民党政権のあり方(の負の部分)を打破するという意味で、確かに適切なものだと思われます。 先の補選以後の政治状況は、民主党政権の「失敗」のあと迷走し、分裂もありながら、有権者が見向きもして
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