自民の機能不全に幹部「党内も誰も信用できない」 規正法でゴタゴタ

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鈴木春香 今野忍
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 岸田文雄首相が入る衆院特別委員会での審議など、4日に予定されていた政治資金規正法をめぐる日程が狂ったことに、国会審議での他党との窓口役となっている自民党国会対策委員会の幹部からは日本維新の会への不満が漏れる。ある幹部が「合意をひっくり返した維新が悪い」と言えば、別の幹部は「維新は党首まで出てきて、ご丁寧にサインまでしているのに、後からゴチャゴチャ言ってきて。あり得ないだろ」とぶちまけた。

 維新と自民との協議は、表立って進めていた自民、公明両党による与党協議とは別に、水面下で進んでいた。岸田首相の命を受けた木原誠二幹事長代理が維新と接触していたが、公での協議は5月31日の首相と馬場伸幸代表によるトップ会談が初めてだった。

 今回のゴタゴタ劇は維新側の確認不足のみならず、「幅広い合意をめざす」としてきた首相が、維新との合意という「形式」を優先させ、改革案の「中身」をおろそかにした結果とも言える。

 党内協議を経て決まった改正…

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この記事を書いた人
今野忍
政治部|与党担当
専門・関心分野
国内政治、外交・安全保障
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    牧原出
    (東京大学先端科学技術研究センター教授)
    2024年6月4日18時9分 投稿
    【視点】

    派閥が機能せず、かといって党中央が議員を掌握できなければ、こうなります。つまり自民党の「民主党」化です。国民が求めている政治資金改革は、自民党の不透明な政治資金のやりとりを公表するよう求めています。その結果起こるのは、自民党の統治能力が失わ

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  • commentatorHeader
    蔵前勝久
    (朝日新聞政治部次長)
    2024年6月4日18時30分 投稿
    【視点】

     「固まっていたはずの衆院本会議での採決日程を飛ばすなんて情けない」  「もう誰も状況を統制できていない。統制しようとする意思を持つ人もいない」  「ミッションも権限も明確になっていない」  「党内も誰も信用できない」  裏金時以降、激しさ

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