「小学生のころから夢だった」パリ五輪開幕を前に 選手が表敬訪問
7月26日に始まるパリ五輪を前に、神奈川県出身の出場予定の選手が相次いで市役所へ表敬訪問に訪れ、激励を受けた。
競泳男子リレー自由形に出場する伊勢原市在住の真野秀成選手(23)=セントラルスポーツ=は5日、市役所を訪れ「小学生のころから夢だったオリンピックで自己ベストを更新し、決勝に進出したい」と意気込みを語った。
花束を贈った高山松太郎市長は、「すべてを尽くして頑張ってもらいたい。市民を挙げて応援します」と激励した。
真野選手は3年前に背泳ぎから自由形に転向して東京五輪出場を目指したが、0・6秒差で代表入りを逃した。今年3月にあった代表選手選考会の男子200メートル自由形で4位に入り、念願の五輪出場を決めた。
「初めてのオリンピックで緊張と不安はありますが、レースを楽しんできたい」と真野選手。
この日は、真野選手の伊勢原中学時代の担任で、現在は市教委職員の永野卓さん(43)とも久しぶりに再会した。「卒業後も活躍する姿をテレビなどで見て、ずっと応援してきた」という永野さん。中学時代の真野選手は、永野さんの物まねをするなど明るいムードメーカーだったと振り返り、「伊勢原の子どもたちに、これまでの経験を語ってもらえるような場ができたらいい」(永野さん)。
男子板飛び込みの代表に内定した相模原市在住の坂井丞(しょう)選手(31)=ミキハウス=は、7日に同市役所を訪れた。「体が思うように動き、演技もよくなっている。パリが楽しみ」と本村賢太郎市長に意気込みを語った。
坂井選手はリオ、東京に続き3大会連続の五輪出場で、市民こぞっての応援を呼びかける「ホームタウンアスリート」の1人。父親も飛び込みの指導者で、子どものころからさがみはらグリーンプールで練習を重ねてきた。
東京五輪の前、原因不明の不調が続き、「年齢の壁か」と思ったこともあった。しかし、地元で大学生や中学生にアドバイスするうちに、自らの技術を分析して「言葉で説明できる」ようになり「不調を脱する契機になった」という。
飛び込みの競技は、前飛び込み、後ろ飛び込みなど異なる演技を事前に申請して6本飛ぶ。「どの演技でも安定しているのが自分の持ち味。勝負技を持つ相手にプレッシャーをかけられる」と話す。
7月30日に渡仏する予定で、試合は8月6~8日。それまでは主に栃木県での強化合宿で準備を続ける。7日、本村賢太郎市長が「母校の谷口台小学校で激励の壮行会をぜひやりたい」と提案すると、「応援を力にしたい」と笑顔を見せた。