フランス総選挙、「驚き」の逆転なぜ起きた マクロン氏は求心力低下

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パリ=宋光祐 杉山正 寺西和男
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 7日に決選投票が実施されたフランス国民議会(下院、定数577)の総選挙は、事前に議会第1勢力の座が有力視された極右の流れをくむ右翼政党「国民連合(RN)」に代わり、左派の政党連合「新人民戦線(NFP)」が最大勢力に躍進した。仏メディアが「大きな驚き」と呼んだ逆転はなぜ起きたのか。

 「私たちが勝った!」。選挙期間中に反RNを訴える集会が何度も開かれたパリ中心部の共和国広場。7日夜、開票速報でNFPの予想外の優勢が伝わると、支持者ら数千人の雰囲気は一変し、歓喜の輪が広がった。

 事前の情勢調査でRNの勝利が予想されたためか、当初は失望感が漂っていた。公務員のアドリアンさん(25)は「逆の結果を予想していた。本当に驚き、安堵(あんど)した」と話した。

 6月上旬の欧州議会選で勝利…

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この記事を書いた人
宋光祐
パリ支局長
専門・関心分野
人権、多様性、格差、平和、外交
杉山正
ヨーロッパ総局長
専門・関心分野
国際政治、紛争、外交、民主主義