PTAを3校同時に解散しよう――。
2022年初冬。兵庫県川西市の牧の台小でPTA会長だった村田都志佳さん(44)の提案で、同じ中学校区の北陵小PTA会長だった中川直子さんと、東谷小PTA会長だった田頭佳代さんは、一緒に解散する方向で準備を始めた。
PTAを解散して、全くゼロにしたいわけではなかった。持続可能な形で保護者が関われる新しい組織に変えたかった。
3年間PTAの役員をした田頭さんは、「一保護者の声だと届かないことが、PTAという組織だとしかるべき所に届く。形を変えても組織であることは変えたくなかった」と話す。
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「私たち、PTA解散しました」。ほぼ同時にPTAを解散し、新たなグループを立ち上げた4つの小中学校の取り組みを全3回で伝えます。この記事は2回目です。
22年、初めてPTA会長になった中川さんは、「しんどかったリスト」を記していた。
《・名簿の管理(パソコンできる人でないとしんどい)・登校班当番表作成・選挙(互選会)・締めの作業(会計)・PTAのしおり、議案書作成・時間の拘束》
どう縮小し、何を残すか。毎週のように顔を合わせて考えた。
3人は、「子どもの命や安全…
- 【視点】
単P、市P、地区P、県P、九P、日P・・・・このような略称に親しみのある方はおそらく、日常の限られた貴重な時間をPTA活動に費やし、奮闘し、内心に渦巻く疑問や徒労感に蓋をしたり、誤魔化したりしながら毎日を過ごしている(過ごしたことがある)の
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