伝統校同士の名勝負 大社の泥まみれの練習が、早実の執念を上回った
西田有里 黒田陸離
(17日、第106回全国高校野球選手権大会3回戦 島根・大社3―2西東京・早稲田実)
伝統校による名勝負に、甲子園球場にいた2万2千人の大観衆は沸いた。
17日、早稲田実(西東京)と大社(たいしゃ)(島根)の一戦は、延長にもつれる大接戦となった。
2―1で迎えた九回裏。早実は同点に追いつかれてなおも1死二、三塁で一打サヨナラのピンチを迎えた。
ここで左翼手を投手の横に配置し、外野手を1人減らす極端な守備シフトを敷いて、併殺打で切り抜けた。
早実は1915年の第1回全国中等学校優勝野球大会(現在の全国選手権大会)から出場し、今回で30回目。2006年夏は斎藤佑樹さん(元日本ハム)を擁し、駒大苫小牧の田中将大投手(現・楽天)との決勝延長十五回の引き分け再試合の末、優勝した。今も語り継がれる名勝負だ。
あれから18年が経った今夏。早実を引っ張るのは、06年度に生まれた3年生たちだ。
3番打者・高崎亘弘(のぶひ…