人類の次の目的地、火星へ 世界初をめざすJAXAのMMXとは?

有料記事

佐々木凌
[PR]

 月から火星へ――。将来の有人探査を見据え、火星探査が本格化している。日本もこれまでの知見を生かし、火星圏からの世界初のサンプルリターンを目指す。

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)が取り組むのが、火星の衛星フォボス(直径約23キロ)からのサンプルリターン。ミッション名はMMX(Martian Moons eXploration)だ。

 2026年10月ごろの打ち上げを目指して、準備が進められている。約5年かけて、31年7月ごろに地球に帰還するという壮大なプロジェクトで、成功すれば、火星圏への往還飛行、サンプルリターンともに世界初となる。

 「太陽系の中で人類が本格的に調べられていない場所の中で、最も重要なのがフォボス。日本の強みを生かせるのがMMXだ」とJAXAの川勝康弘・プロジェクトマネージャは説明する。

 火星はできた当時は、水がな…

この記事は有料記事です。残り2083文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【初トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

この記事を書いた人
佐々木凌
科学みらい部|宇宙担当
専門・関心分野
宇宙、原発・エネルギー、災害・防災
  • commentatorHeader
    藤井涼
    (UchuBiz編集長)
    2024年9月2日20時29分 投稿
    【視点】

    地球から火星までの距離は、最接近したとしても5500万キロ以上もあり、月との距離(38万キロ)の約140倍と言われています。また、宇宙船を火星に送るタイミングは、地球との軌道の関係から26ヶ月(2年2ヶ月)ごとにしか訪れません。そのような限

    …続きを読む