長かった…リスト入り17年 「飛鳥・藤原」世界遺産国内候補に推薦
清水謙司 今井邦彦
「よし!」
9日に、文化審議会が世界遺産登録をめざす国内候補として「飛鳥・藤原の宮都」を推薦することが伝わると、奈良県明日香村の森川裕一村長は役場内で喜びの声をあげた。
「飛鳥美人」で知られる国宝極彩色壁画が見つかった高松塚古墳、蘇我馬子の墓とされる石舞台古墳、歴代天皇の宮殿が造営された飛鳥宮跡――。「文化財の宝庫」と呼ばれる明日香村には、「飛鳥・藤原」の構成資産の多くが集中する。
役場にはすぐに「国内推薦候補」と書いた垂れ幕が掲げられ、森川村長は「世界に価値ある場所だと主張できる大きな第一歩」と声を弾ませた。
「飛鳥美人」の発見などにも関わった地元の歴史研究団体「飛鳥古京顕彰会」の関武さん(89)は「長かった」と感慨をにじませた。
世界遺産の登録をめざす「暫…