第7回「こいつらは怒らない」と思われてたまるか 津村記久子さんの一票
聞き手・田中聡子
「あなたの一票が社会を変えます」と言われても、「どうせ何も変わらない」と感じている人はいませんか?
自分の選挙区の候補者の顔ぶれを見て、「入れたい人がいない」とため息をついている人はいませんか?
小説家の津村記久子さんが、政治を信用していなくても、選びたい候補者がいなくても、それでも選挙に行く意味を話してくれました。
政治を信じていなくてもーー
「どうせ何も変わらない」。投票に行かない有権者のそんな思いをよく聞きます。最近は裏金問題などで「政治不信」が広がり、諦念(ていねん)が大きくなっているかもしれません。
私も政治を信用したことなんて一度もありません。でも必ず投票に行きます。
鼻をつまんで投票
かつては一票に「世の中をも…
- 【視点】
津村記久子さんのこの考え方が広がり、投票所に足を運ぶ人が増えて投票率が上がれば、おそらく社会は変わる。たとえ時間がかかっても、ゆるやかにそのかたちを変えてゆく。「私たち」一人一人の良心がそうさせると、私は信じている。 この記事は、1
…続きを読む