札幌には、雪景色の下に「街」がある。駅や商業ビル、名所をつなぎ大勢の人が集まってくる場所に、あの海外アーティストもインスピレーションを受けヒット曲が生まれた、という「伝説」が。札幌市の札幌都市開発公社の菅原洋昭さんに聞きました。
「ギャップが衝撃だったのか」
札幌の中心部には地下街が広がっています。駅だけではなく、ビルや拠点を結ぶ「ハブ機能」を担っていて、1日で10万人近くが集まってきます。そのうち9割は通勤通学といった普段使いで、残り1割は買い物や待ち合わせなどの利用です。冬は雪が降るだけに、欠かせない生活動線です。
1972年の札幌冬季五輪に合わせて、地下街は地下鉄とともに作られました。最初に完成したのが71年11月、すすきの駅から大通駅までの「ポールタウン」と、大通公園の下に掘られた「オーロラタウン」です。それぞれ全長400メートルと312メートル。札幌都市開発公社がこの地下街を管理しています。2011年には札幌駅から大通駅にも地下歩行空間ができるなど、より便利に地下空間は広がっています。
実は、イギリスのアーティスト「ジャミロクワイ」がこの地下街からインスピレーションを得て、ヒット曲「Virtual Insanity」を作ったという都市伝説があるんです。10年くらい前からインターネットやSNSで話題になっていて、ファンの方から弊社に「本当ですか?」と問い合わせもあります。
ジャミロクワイは1995年…