兵庫知事選で自民迷走 独自候補断念→「斎藤氏を支援禁止」に反発も
31日告示の兵庫県知事選を前に、県議会で斎藤元彦前知事(46)への不信任決議を主導した自民党が迷走している。県議会最大会派の自民党県議団(37人)は、斎藤氏の対立候補擁立を模索したが、紆余(うよ)曲折のうえ自主投票とし、斎藤氏への「支援禁止」を打ち出した。この方針に対し、一部の自民市議から反発が出ている。
自民党県議団が本格的に候補者選定を始めたのは9月。すでに斎藤氏は8月末、内部告発文書にあった疑惑や対応などを調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)に出頭していた。
県議会は、百条委での斎藤氏の対応などに問題があるとして、9月定例会初日の19日に不信任決議を全会一致で可決。斎藤氏は30日に自動失職したが、この時点で県議団は候補選定にめどが立っていなかった。
県議団は10月3日に総会を開き、立候補の意思があった元経済産業省官僚の支援などを検討。しかし、すでに立候補の意向を示していた同県尼崎市前市長の稲村和美氏(51)の支援を念頭に自主投票を求める意見も出てまとまらず、候補擁立を見送る方針を決めた。
ところが直後に、党県連所属の国会議員から「探し続けるべきだ」と異論が出て、県議団は1日で方針を撤回。その後も国会議員などに立候補を打診したが断られ、県議団は27日、再び自主投票の方針を決定した。
県議団の北野実幹事長は27日、「不信任決議を可決した前知事を支援しないことは暗黙の了解だ」と報道陣に述べ、県議団として斎藤氏への支援を控える意向を示した。
「独自候補を擁立できないのは無責任」
こうした方針に対抗し、兵庫県明石市議会の自民党会派は29日に記者会見を開いた。
千住啓介幹事長は「独自候…
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