「幸せ色あふれる街つくる」 相模原市、市制70周年記念式典
【神奈川】相模原市は20日、市制施行70周年を迎え、市民会館で記念式典を開いた。市制施行当時約8万人だった人口は9倍の72万人へと急速な発展をとげた。
本村賢太郎市長は「相模原は田舎すぎず、都会すぎない、多くの人に選ばれる都市になった。市制100年を目指し、幸せ色あふれる街をつくる」と式辞を述べた。
表彰式では、パリ五輪のスケートボード女子ストリートの金メダリスト吉沢恋(ここ)選手、パリパラリンピックのゴールボール男子の金メダリスト萩原直輝選手が、新たに設けられた市民栄誉表彰を受けた。また、特別表彰に選ばれた飛び込みの坂井丞(しょう)選手、宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究所のSLIMプロジェクトチームが出席。欠席したプロボクシングWBC世界バンタム級王者の中谷潤人選手はビデオメッセージを送った。
「さがみはら未来会議」では、本村市長やゲストが語り合った。市内在住でオンライン直売所を運営する秋元里奈さんは「農業の生産地と都市の消費地が近い利点がある」、落語家の鈴々舎美馬(れいれいしゃみーま)さんは「今も魅力ある街だと思うが、30年後には住みよい街のランキングでトップになってほしい」と話した。
旧相模原町は戦前、相模陸軍造兵廠(しょう)や陸軍士官学校など、軍需産業や軍関係機関を支える「軍都」建設を目指していた。敗戦後、内陸の工業都市、東京や横浜への通勤者のベッドタウンとなった。2006~07年に津久井郡の4町と合併、10年に戦後に市制を敷いた自治体としては全国で初めて政令指定都市となった。