「私を撃って」懇願した絶望 アサド政権崩壊で秘密収容所があらわに

有料記事イスラエル・パレスチナ問題

ダマスカス=其山史晃 根本晃
【動画】シリアのアサド政権下で処刑や拷問があったとされる、ダマスカス近郊のセドナヤ刑務所=内田光撮影
[PR]

 父子2代で半世紀以上も中東シリアに君臨したアサド政権の強権支配の背骨は、市民から恐れられた治安機関だった。政権崩壊により、これまで決して外部に公開されることのなかった暗部が白日のもとにさらされている。

 首都ダマスカス南東部に高さ約3メートルのコンクリート壁に囲まれた施設がある。治安機関の一つ軍事情報部が管理する秘密収容所「235支部」(通称・パレスチナ支部)だ。

 敷地に入ると、周りを囲む壁の内側にアラビア語で「我々は指導者バシャール(アサド前大統領)とともに歩み続ける」と大書されていた。

 このメッセージを記したであ…

この記事は有料記事です。残り2468文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【初トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

この記事を書いた人
其山史晃
中東アフリカ総局長
専門・関心分野
中東、安全保障、地政学、テロリズム
根本晃
イスタンブール支局長|中東・欧州担当
専門・関心分野
国際政治、トルコ、ガザ、ウクライナ、語学
イスラエル・パレスチナ問題

イスラエル・パレスチナ問題

パレスチナとイスラエルの間で激しい武力衝突が起き、双方に多大な犠牲者が出ています。最新の動きをお届けします。[もっと見る]