「シー・シェパード」創設者の引き渡し拒否、林官房長官「遺憾だ」
森岡航平
反捕鯨団体「シー・シェパード(SS)」の創設者で、7月にデンマーク自治領グリーンランドで警察に拘束されたポール・ワトソン氏をデンマークの司法省が17日に日本に引き渡さないと決定したことについて、林芳正官房長官は18日午前の記者会見で、「引き渡し要請が受け入れられなかったことは遺憾だ」と表明した。
ワトソン氏については、2010年に南極海で調査捕鯨団の航行を妨害した事件の共犯として、日本が傷害容疑などで国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際手配。今年7月にグリーンランドで拘束され、日本政府は同月31日、身柄の引き渡しを要請していた。
林氏はデンマーク政府の対応について「遺憾であり、デンマーク側にその旨を申し入れた」と明らかにし、「わが国としては引き続き法と証拠に基づいて適切に対応していく」と述べた。