強いぞ北海道 寸止めの先にある理想のパンチ求め、独自リーグで成長

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長谷川潤
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 マスボクシングをご存じだろうか。

 相手にパンチを当てない「寸止め」ボクシングのことで、北海道は全国大会で多くの優勝者を出す強豪だ。殴らないため安全で、子どもから高齢者まで楽しめる生涯スポーツとしても注目されている。

 「これだけチャンピオンがそろうと迫力がありますね」

 11月8日、北海道庁の知事会議室。9月に長野県佐久市であった全国大会「第4回全日本マスボクシング選手権大会」で優勝した道代表5人を迎えた浜坂真一副知事は、思わず表情を崩した。

 「どういう練習をするのですか」「階級はどうなっているの」「試合前は減量が必要ですか」「パンチが当たってしまったらどうなるの」

 学生時代、アマチュアボクサーだった鈴木直道知事に代わって応対した浜坂氏は興味津々。選手たちは、まだ歴史が浅い競技の魅力を説明した。

 今回の全国大会で、道代表は5階級で優勝。2位と3位にも3人ずつ入った。第1回大会から4連覇中の選手もいて、2階級で優秀選手賞も獲得した。

 全国トップクラスの活躍に、浜坂副知事は、「みなさんの活躍で『やってみよう』と思う人たちも多いはず。さらに強くなって魅力を広めてください」と激励。選手たちは、「たくさんの人に知ってもらい、スポーツとしての裾野を広げていきたい」と意気込んだ。

 マスボクシングは、「殴らない」という大前提以外、練習方法などは、通常のボクシングと変わらない。体力を付けるためにランニングや縄跳びに励み、筋トレもする。サンドバッグをたたき、トレーナー相手にミット打ちもして、パンチの軌道やフットワークを確認する。

 違うのは、階級が体重ではな…

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