フィリピン軍が中距離ミサイル取得計画 中国と対立の南シナ海が射程

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マニラ=大部俊哉 北京=畑宗太郎
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 フィリピン軍は23日、記者会見を開き、米軍の中距離ミサイルシステム「タイフォン」の取得を計画していると明らかにした。「排他的経済水域(EEZ)まで軍事力を行使できる」としており、中国が実効支配する南シナ海の岩礁も射程に入る。この海域で領有権をめぐり対立する中比の緊張激化は必至だ。

 米軍は4月、米比の定例合同軍事演習に合わせ、台湾南部から約400キロのフィリピン北部にタイフォンを一時配備したと発表していた。演習後も撤収せず配備を継続し、フィリピン軍が運用訓練を行ってきた。

 フィリピン陸軍のガリド総司令官は23日の会見で「我々の列島防衛において、実現性と有用性が見込める」として、タイフォンを取得する計画を明かした。取得時期について「Soon(間もなく)」と述べ、予算の確保を急ぐ方針も示した。ただ、2025年の予算には現時点では計上されていないという。

 米軍による今年の配備訓練について「多くを学んだ。同盟国(米国)に感謝する」と振り返り、本格運用への自信もにじませた。取得数については、「経済状況次第だ」と述べるにとどめた。

中国は即日、反応

 フィリピンへの配備は、米ロ…

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この記事を書いた人
大部俊哉
マニラ支局長|東南アジア・太平洋担当
専門・関心分野
安全保障、国際政治、貧困問題
畑宗太郎
中国総局
専門・関心分野
中国の外交、安全保障、社会、東南アジア情勢