江戸時代、五街道の起点だった日本橋(東京都中央区)。日本中からヒト、モノ、カネが集まり、街は栄えた。ここが今、日本の宇宙ビジネスの一大拠点になっている。
核心部は「X―NIHONBASHI TOWER」
日本橋のランドマークである地上39階建て、高さ194メートルの日本橋三井タワー。「X―NIHONBASHI TOWER」(クロスニホンバシ・タワー)と名付けられた、その7階が核心部だ。目指すは新たな宇宙ビジネスの創出。
企業の壁を越えて使えるシェアオフィス、講演会やセミナーを開催するイベントスペースなどを備えた、このフロアは2020年12月に開設された。宇宙航空研究開発機構(JAXA(ジャクサ))や、民間として日本初の月面着陸の成功を目指す新興企業「ispace(アイスペース)」など、宇宙関連の団体や企業が相次いで入居した。
宇宙商社を掲げる「Space BD」も17年に創業し、同じ7階に本社を置いた。衛星を打ち上げる事業者向けにロケットへの搭乗手続きをサポートするほか、国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」の利活用など、幅広い事業を展開している。広報担当の飯塚はるなさんは「宇宙ビジネスは互いにサポートし合うことが大切。『宇宙の街』である日本橋にいるメリットはとても大きい」と話す。
東京・日本橋に今、宇宙関連の企業や団体が続々と集まってきています。なぜ日本橋が宇宙ビジネスの一大拠点なのか? 記事の後半では、その理由や現状を探ります。
日本橋の宇宙ビジネスを主導…
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