消えゆく機関車 複雑な操縦と整備ネックに JR旅客6社は残り1割
寝台特急「ブルートレイン(ブルトレ)」をはじめ、かつて多くの客車を引っ張って全国を駆け回った機関車が次々と姿を消している。最多両数を抱えるJR東日本も、操縦や整備方法が電車と変わらない新型車両への世代交代を急いでいる。
ブルトレの基地だったJR東の尾久車両センター(東京都北区)。所属する電気機関車「EF65」と「EF81」は、「富士」や「北斗星」などの人気列車を牽引(けんいん)した経歴を持つ。ブルトレ廃止後は、砕石(バラスト)の運搬や入れ替え作業が主な役目だ。
これら往年の名車の後継役として、2年前に登場したのが「E493系」だ。通勤電車とそっくりな顔立ちだが、客を運ばない事業用車両で、2編成が所属する。
最大の特徴は、操縦や整備方法が旅客用電車と共通していることだ。機関車はブレーキが機関車単独用と客車を含めた編成用の二つあるなど複雑で、操縦には専用資格が必要となる。一方、E493系はひとつのハンドルで加速とブレーキを操作でき、山手線を走る電車と変わらない。電車運転士がそのまま操縦でき、整備方法も電車とほぼ一緒という。
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