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 先月、「マンガでわかる」という表題につられて微分積分の本に挑戦しましたが、途中で見事に落ちこぼれてしまいました。

 「ぷち マンガでわかる微分積分」(小島寛之)

 

 今度は、この本で再挑戦しました。

 

本書の構成

 目次なども含めて127ページしかない手軽な本です。

1章「微分積分の生い立ち」、第2章「微分でわかること」、第3章「積分でわかること」3章に分かれています。

 第1章では、微分や積分の方法が発見された歴史を通じて、微分法、積分法とはどういうふうに発達してきたかが示されています。

 第2章では、微分の説明の前に、関数とは何か1次関数2次関数3次関数グラフ座標の丁寧な解説があります。また、関数の記号の意味についても説明されています。前回、「マンガでわかる」ではそれらの説明があまり丁寧でなかったので落ちこぼれてしまいましたが、今度は大丈夫でした。

2次関数のグラフの傾き極限値(limの説明が続くのは「マンガでわかる」と同様ですが、説明が全体に丁寧で、あまり苦労せずついていくことができました。

 第3章では、微分と積分の関係から始まり、1次関数のグラフと積分を使って直角三角形の面積を求めたり、2次関数などのグラフに挟まれた部分の面積を求めたりで、理解を深めます。その後、ラーメンどんぶりの容積を求めたり、三角錐や円錐の体積を積分を使って求め、体積の公式と一致することを確かめたりで終わりです。

 「マンガでわかる」のように身分不相応に偏微分などを扱っておらず、基本を丁寧に解説しています。三次関数を2回微分して求める変曲点は説明されています。高校の数学の授業の時に、先生が「車の運転をしていてハンドルを逆に切り始める地点のイメージ」と説明していたのを唐突に思い出しました。

 

おすすめです

 また途中で落ちこぼれるんじゃないかと思いながら読み始めたのですが、最後まで理解できました。半日程度で読める手軽な厚さであることも、うんざりせずに最後まで読めた理由でしょう。

 「眠れなくなるほど面白い」というのは誇大広告っぽいですが、理解できたという自覚が持て、まあまあ面白かったです。微分をきっかけに数学嫌いになってしまった高校生などには特におすすめです。

 

 技術系ではない普通の事務職のサラリーマンでも、数学的な素養はあれば役に立ちます。私は、数学を楽しみながら勉強し直そうという老後の夢を持っています。もしかしたら今からでも仕事の役に立つかもしれないので、ボケ防止を兼ね、少しずつ勉強し直そうと思います。

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