iPSからつくった免疫細胞をがん患者に移植、京大などが治験

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野中良祐
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 京都大と国立がん研究センターは11日、iPS細胞からつくった免疫細胞卵巣がんの患者に移植したと発表した。iPS細胞を使ったがん治療は、千葉大などのチームに続き2件目。今回は安全性や副作用を調べるのが主な目的の治験で、今のところ患者に拒絶反応などは起きていない。

 患者は、国立がん研究センター東病院(千葉県柏市)を受診している50代女性。卵巣がんを再発、がん細胞が腹膜にも散らばっており、有効な治療法がない状態だった。

 9月に3回、京大側が作製し保管しているiPS細胞からつくった免疫細胞のナチュラルキラー細胞計数千万個を、患部に近い腹腔(ふくくう)内に注射した。免疫細胞ががん細胞を攻撃する働きに期待する。

 チームの金子新・京大iPS…

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この記事を書いた人
野中良祐
科学みらい部次長|大阪駐在
専門・関心分野
科学全般、医療、大学・研究環境