ロシアの指示受けて情報工作か 米政権がウクライナ国会議員らに制裁
米財務省は20日、ロシア政府の指示でウクライナ国内での情報工作に関わったとして、ウクライナの国会議員ら4人を制裁対象にしたと発表した。米政府は、ロシア政府がウクライナに偽情報を流して不安定化を図っているとして警戒を強めている。
発表によると、制裁対象となったのは親ロシア政党に所属する現職国会議員2人と元ウクライナ政府高官ら。4人はロシア連邦保安局(FSB)の指示を受け、親欧米政権に批判的な偽情報をメディアに流したり、ウクライナへのサイバー攻撃に必要な情報をロシアに提供したりしたとされる。今後は米国内の資産が凍結され、米国人との取引が禁じられる。
米国務省は「ロシアは長年にわたり、偽情報キャンペーンなどのハイブリッド戦術によってウクライナを不安定化させてきた」と非難。こうした動きは昨年末から強まっており、ウクライナへの軍事侵攻の下準備だと米政府はみている。同省は20日、ロシア政府が流している偽情報の具体例をホームページに公開し、警戒を呼びかけた。
もしロシアがウクライナ侵攻に踏み切れば、今回の制裁とは別に、米政府は欧州各国と連携してロシアの金融取引を制限するなど大規模な制裁を科す方針としている。
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