止まらぬ円安、購買力50年前の水準 「低い成長力 魅力なし」
徳島慎也
3月以降に加速した円安の流れが止まらず、円は13日、一時1ドル=126円台まで下落し、約20年ぶりの安値をつけた。円が売られる勢いは、他の国の通貨と比べても突出していて、「独歩安」の様相を呈している。背景には、日本経済の力が失われつつあるという根本的な問題もありそうだ。
ルーブルと並ぶほど、円売り
最近の急な円安は、米国が3月に利上げを決めたことが直接の引き金だ。日本は金利を低く抑える金融緩和を続けているため、金利が高いドルを買って円を売る動きが加速。年初からの14日までの下落率は対ドルで8・6%に達している。
同時期の欧州(ユーロ圏)のユーロの下落率は3・4%、英国のポンドは2・5%で、円の半分以下。円の下落率に近いのは、ロシアの通貨ルーブルで、年初から9・8%下落している。ウクライナへの侵攻後、異例の経済制裁を受けているロシアの通貨と並ぶほど、円が売られるという事態となっている。
対ドルだけでなく、様々な通…