【そもそも解説】緊急事態終了の「サル痘」、症状は?日本の現状は?

有料記事そもそも解説

米田悠一郎 後藤一也
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 サル痘(エムポックス)について、世界保健機関(WHO)は5月11日、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を終了すると発表しました。2022年5月以降、欧米を中心に患者の報告が増えましたが、その後、減少に転じました。一方、日本では今年に入り、患者の報告が増えています。現時点でわかっていることをまとめました。新たな情報が明らかになるのにあわせ、随時更新します。

 Q これまでの経緯は?

 A サル痘はこれまで西アフリカ中央アフリカで患者の報告が多かった感染症だ。

 22年5月7日、英国の保健当局から患者1人が確認されたとWHOに報告があった。アフリカ西部のナイジェリアに渡航歴があったという。

 だがその後、この患者とも関連がなく、アフリカへの渡航歴がない人の間で相次いで感染が確認された。

 WHOによると、22年1月~23年5月8日までに、英国のほか、米国やオーストラリアなど111カ国で約8万7千人の患者が確認されているという。症例の多くが軽症だが、まれに重症化し、死亡する人も出ている。

 米国では、22年7月以降、患者が急増。米政府は8月4日に緊急事態を宣言したが、感染者数の減少で今年1月31日をもって解除した。これまでに3万人以上の患者が確認されており、世界で最も多い。

 解析できた患者の96%は男…

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