夢膨らむ「宇宙港」、地域浮揚効果は未知数
貞松慎二郎 倉富竜太
大分県国東市の大分空港はいま、春休みを満喫する家族連れの利用客が目に付く。「宇宙へつながる夢の空港へ生まれ変わります」「アジア初の『水平型宇宙港』に」――パネルや旗に、そんなPRの言葉が踊る。空港内のレストランでは3月から、大手食品会社が開発した「スペースカレー」を使ったメニューが加わった。
米国の企業主導で、小型人工衛星の打ち上げと、宇宙往還機の着陸という二つの「宇宙港」計画が進む大分空港。ヴァージン・オービット社から打診を受け、大分県が空港活用で同社と合意した2020年4月以降、官民の活発な動きが続いている。
県はすぐさま計画推進の専門部署を設置。かつて大分空港と大分市中心部を結ぶ航路で活躍したが、乗客減などで09年に営業を終了したホーバークラフトの再導入も決めた。専用ターミナルの工事も始まり、船体に宇宙飛行士が描かれた最新型の水陸両用の3隻が23年度中にも就航する。
県はホーバークラフトの運航…
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