アイヌ民族であることは誇りだ。千葉県八街(やちまた)市の佐藤千愛(ちあ)さん(13)は父を思い、民族衣装を身にまとった。
「小学校の卒業式でチヂリを着てほしい」
母からずっと言われていたけれど、あまり気が進まなかった。
紺の布地に水色の刺繡(ししゅう)がほどこされている。制服姿の同級生の中で、一人だけ目立ってしまう気がした。
卒業式の1週間前、やっぱり着ると決めた。
「嫌いにならないで」 父は正座をして打ち明けた
父は北海道出身のアイヌ民族…
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