どんなに批判されても、みんな小野伸二に憧れた 原点は団地の駐車場

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潮智史
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 中村俊輔がピッチを去るというニュースが流れたのは昨年10月のことだった。

 あれから1年。

 同じく元日本代表で見る者を魅了した小野伸二(北海道コンサドーレ札幌)が今季限りでの引退を表明した。44歳の誕生日を迎えた9月27日のことだ。

 個人のプレーだけで、おカネを払う価値があると思わせてくれた「ファンタジスタ」が相次いでJリーグの舞台から去る。

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サッカーを30年以上にわたって取材してきた潮智史記者が独自の視点でつづるコラムを連載でお届けしています

 天才と呼ばれることが多いが、それでは小野伸二という稀有(けう)な存在を表現しきれていないとずっと感じてきた。

 1979年度生まれの黄金世代の中でも、その能力は特殊な領域に達していたように思う。

 永遠のサッカー小僧とでもいおうか。ボールを触っているときに、小野はいつも笑っている。それは試合でも練習でも同じだ。

 札幌の練習場では真っ先にピ…

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潮智史
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    中川文如
    (朝日新聞コンテンツ編成本部次長)
    2023年10月1日17時45分 投稿
    【視点】

    小野伸二選手が開いたサッカー教室を取材させていただいたことがあります。小学生の少年少女たちを前に、身をかがめて、目線を合わせて語りかける姿が、まず印象的でした。繰り返した言葉は「ボールと友達になろう」。 そして、いったい何種類のキックを使

    …続きを読む