こども食堂を自ら始めたJリーガーが驚いたこと 「願いは夢の連鎖」
プロサッカー選手が、移動式のこども食堂を開いている。J3リーグ・奈良クラブのFW浅川隼人は、得点王争いをする28歳。「アスリートがピッチ上だけで結果を出せばいい時代は終わった」と感じている。貧困問題に取り組むJリーガーが描く未来とは。
――キッチントレーラーで移動式のこども食堂を始めました。
「2年前まで在籍した熊本で、アスリート向けの食事などを提供する食堂を開いていました。2022年に奈良に移籍して、食品や日用品を困っている子どもに届ける認定NPO法人おてらおやつクラブ(奈良県田原本町)と知り合いました。世界の貧困には目を向けていたので、僕の食の事業とかけあわせて子どもになにかできないかという思いから動きだしました」
浅川選手は夢を応援する会社も経営しています。後半では、給料ゼロから始まったJリーガーとしての歩みや貧困問題に取り組むきっかけについて紹介し、選手としての独自の目標も語っています。
――8月に奈良県内で1回目を開いたとき、子どもたちはどうでしたか。
「食後、子どもたちと交流しました。サッカーの動画を一緒に見ると、『これ、浅川選手?』と聞かれました。食事をして今一緒にいるのがプロサッカー選手ということもあって、子どもたちはどんどん明るくなり、積極的にコミュニケーションを取ってくれます。そうやってつながれることが、サッカー選手の僕がこども食堂を開く意義だと感じました」
「子どもたちも喜んでくれたのですが、親御さんが喜んでくれたことも大きかったです。『子どもはいつもは恥ずかしそうにして話さないのに、今日は元気に明るく楽しそうなのがうれしいです』と言っていただきました」
「お子さんのなかには学校や…
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