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　7人組アイドルグループBTSのJIMINさんとJUNG　KOOKさんが12日、韓国陸軍に入隊しました。これでメンバー全員が兵役に就いたことになります。韓国外国語大日本研究所の河昇彬（ハスンビン）・招聘（しょうへい）研究委員（42）はユーチューブでメンバーの生配信を日本語に同時通訳しています。日本のファンにも、韓国の兵役や朝鮮戦争について知ってほしい――。そう思ってSNSで発信を続ける河さんに話を聞きました。

　――「ARMY（アーミー）」と呼ばれるBTSのファンのうち、日本人のARMYの一部が10月、韓国の国防省傘下機関が発行する「国防日報」の1面に、真っ先に兵役に就いた最年長メンバーJINさんのソロデビュー1周年を祝う広告を出しました。「朝鮮半島の平和と安定に寄与している大韓民国の軍将兵の皆さんの献身に尊敬と感謝を表します」との内容で、ネット上では日本による植民地支配といった「歴史や背景に対する思慮が皆無」などと物議を醸しました。

　韓国ではBTSの世界的人気はすごいなという程度の反応でした。ただ、1945年に日本の植民地支配から解放されると、朝鮮半島の南部には米軍、北部にはソ連軍が進駐し、別々の政府が作られました。韓国では、朝鮮戦争が始まった50年から兵役が続いています。朝鮮戦争は休戦状態のため、兵役が今もなくならないという状況については知っていて広告を出したのか、という批判が日本では拡散されました。

　なぜ20代の光り輝く1年半を国防の義務に使わなければいけないのか。関西の大学の非常勤講師として韓国社会学を教えていますが、学生は朝鮮戦争について「朝鮮人同士が勝手に戦争した」「米ソに利用された」ぐらいの感覚なんです。45年以前の部分はすっかり抜けている。また、朝鮮戦争による特需が日本の高度経済成長の契機でもあり、一番得をしたのはあなたたちなのに、という気持ちもある。そうした視点への配慮が足りない気がします。

「社会と隔離される感じ」

　――河さんの兵役はいかがでしたか。

　視力が悪く、メンバーのSU…