「あれ?この水道水、味がするぞ」 秘密は硬度、その奥深い世界とは
「水道水に味がある!」
昨年9月、転勤で引っ越してきた青森市の新居で水を飲み、驚いた。
気のせいなのか、それとも理由があるのか。
昨夏まで住んでいた札幌市の水は、スルスルとのどを流れていく。それに対し、青森市の水はコクがあり、口の中で主張するイメージだ。特に、冷やして飲んだり、焼酎を水割りにして飲んだりする時に、「味」を強烈に感じる。
この違いは何なのだろう――。青森市の横内浄水場を訪ね、担当者に聞くと、「それは硬度の違いかもしれません」と言う。
水の硬度は、カルシウムやマグネシウムなどの含有量で決まり、1リットルに何ミリグラム含まれているかで表す。国内では、硬度100以下を軟水、101以上を硬水とするのが一般的だ。水道法の水質基準では300以下と規定している。
水の違いで料理が変わる?
記事の後半では、水の専門家「アクアソムリエ」に、水の特徴に合わせた飲み方や、料理がおいしくなるコツを聞きました。
では、青森市の水道水の硬度はどれほどなのか。
市内の配水は一部の地域を除き、主に横内川と堤川を水源とする2カ所の浄水場が担う。面白いことに、この二つの河川の特徴がまったく違うのだ。
横内川の源流は八甲田山系の…
【初トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら