ゴマサバの目や内臓、丹念に観察 小学2年生が詳細な図に

冨田悦央
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 第42回「海とさかな」自由研究・作品コンクール(朝日新聞社・朝日学生新聞社主催、ニッスイ協賛)で、鹿児島大教育学部付属小2年、有山紗句(さく)さん=鹿児島市=の観察図が最優秀賞のひとつ水産研究・教育機構理事長賞(研究部門)を受賞した。ゴマサバの目や内臓を調べた力作で、有山さんは「よく食べる魚ですが、観察してたくさんの発見があった」と話している。

 『いがいとしらない!? ゴマサバのこと』と題した観察図は、中央に「お母さんと一緒に買ってきたゴマサバ」の全身の絵が描かれている。

 ゴマサバを切り身でなく、丸ごと一匹見たのは初めて。体の模様と色の美しさに見とれた。青い背中や体側の淡い黄色など、〈いろいろな色にかがやいている〉様子をそっくり描くため、色鉛筆で着色することにしたという。色彩が濃い部分は重ね塗りし、淡く光る部分は優しく色をのせた見事な鉛筆画だ。

 大きな目が〈たからものにしたいくらいきれい!〉と思った。同時に体の中がどうなっているのかにも興味がわき、この2点に注目して研究することに決めた。目玉を取り出し、〈もう2つのきゅう体が入っている〉ことに気づき、水晶体がレンズの役割を果たしていることを知った。

 〈おなかの中〉からは〈ふにゃふにゃな〉内臓が〈つながって出てきた〉。図鑑やネット検索で調べると、人間にはない〈ほそいひょろひょろのぶ分〉が「幽門垂(ゆうもんすい)」という消化器官と分かった。「発見の連続でした」

 コンクールには、国内外の小学生から観察図や作文、絵画など2万5357点の応募があり、有山さんの観察図など計16点が最優秀賞に選ばれた。「字をきれいに書くなど、見やすくする工夫もしていたので、受賞したと聞いてうれしかった。両親も喜んでくれました。ゴマサバの背中の模様がなぜこんなふうになっているのかなど、もっと知りたくなりました」

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この記事を書いた人
冨田悦央
ネットワーク報道本部
専門・関心分野
人間模様や舞台芸術など