いしさん、ひらちゃんの人形劇23年で幕 元保育士は2人で153歳
「いしさん」と「ひらちゃん」は保育士の先輩後輩。手作りの人形劇をボランティアで披露し、地元の子どもたちに笑顔を届けてきた。この春、23年にわたる活動に区切りを付ける。だって、もうひ孫もいるおばあちゃんだもの。
「ボランティアやってみない?」「いいわね」
さかのぼること55年前。平原良子さん(75)は新潟県弥彦村の村立桜井郷保育園で保育士として働き始めた。三つ年上の同僚に石添智子さん(78)がいた。
県保育専門学院の同窓生。面識はなかったが、石添さんは「学校の後輩として親近感が湧いた」、平原さんは「頼れる先輩がいてよかった」と思った。
時代は第2次ベビーブーム。園でも家庭でも子どもの世話に追われた。村内には保育園が4カ所あり、転勤で離ればなれになることもあった。お互い30代で園長を務めるなど忙しい日々は続き、落ち着いて会えるようになったのは、50歳をすぎて早期退職をしてからだった。
石添さんは新潟市西蒲区にある自宅の離れの2階を「プレールーム」と名づけて開放し、自身の孫や近所の子どもの世話を始めた。平原さんも孫を連れて顔を出すようになった。
2000年のある日のこと…
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