開湯の弘法大師に感謝 伊豆・修善寺温泉街で春の風物詩「湯汲み式」
南島信也
静岡県伊豆市の修善寺温泉を開いた弘法大師に感謝する春季弘法忌「湯汲(く)み式」が21日、同温泉発祥地とされる「独鈷(とっこ)の湯」で営まれた。「湯汲み娘」役の地元出身女性27人や稚児、僧侶ら総勢150人が温泉街を練り歩き、観光客は修善寺の春の風物詩を楽しんでいた。
約1200年前に弘法大師空海が修禅寺を開山した際、この地域を流れる桂川で病気の父の身体を洗う孝行少年の姿に心打たれ、仏具で岩をたたき、温泉を湧き出させたのが独鈷の湯とされる。
湯汲み式では、着物姿の湯汲み娘が僧侶から手おけに湯をくんでもらい、修禅寺本堂の弘法大師霊前に献湯した。
湯汲み娘を務めた学生、田窪風歩さん(18)は「2人の姉が湯汲み娘をやり、私も子どものころから憧れてきた」と初参加に感激した面持ちだった。姉の渡辺伶那さん(24)と姉妹で参加した会社員の由季さん(23)は「いつもお祭りを見ていた。姉と一緒に出ることができてよかった」と話した。
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