「ばからしい」と嘆く規制委 汚染水漏れや停電、相次ぐ福島第一原発

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福地慶太郎
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 東京電力福島第一原発で今年2月に起きた建屋からの汚染水漏れについて、原子力規制委員会は15日、原子炉等規制法に基づく実施計画の違反と判断した。同原発ではトラブルが続いていて、東電のリスク管理の甘さが浮き彫りとなっている。

 汚染水漏れは、設備の配管洗浄中に発生。本来閉じる弁が16カ所中10カ所で開いていたため、建屋外壁の排気口から汚染水約1.5トンが漏れた。外部への放射性物質の漏洩(ろうえい)は確認されなかった。

 規制委によると、汚染水には多量の放射性物質が含まれており、発見が遅れれば周辺環境に影響をおよぼす恐れがあった。東電が作成した手順書が現場の状況と一致していなかったうえ、実際の作業時にも弁が閉じていないことが見落とされていたという。

 リスク管理の甘さが引き金となったトラブルはその後も続いている。

 今年2月下旬には、廃棄物の…

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この記事を書いた人
福地慶太郎
科学みらい部|原子力担当
専門・関心分野
原子力、福島第一原発事故、生命科学