第2回「ヘリは争奪戦」通院も出産も島外へ 「内地」長期滞在で高額自腹も

有料記事2024東京都知事選 いま東京で

中山由美 太田原奈都乃
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 都心から大型船で7時間半、野鳥が集う深い森に覆われ、イルカと泳げる青い海に囲まれた御蔵島(東京都御蔵島村)。300人が暮らす島に飛行機の便はなく、船も海が荒れれば欠航する。隣の三宅島八丈島へ渡るヘリコプターは客席が9席だけで「いつも争奪戦」(島民)という。

 「壮絶な経験だった」。御蔵島中学校教師だった西川理恵さん(41)は、出産までの日々を振り返る。数度の流産を経て、2022年夏に妊娠。島に常駐する医師は1人だけで、出産には対応できない。当時40歳。医師に勧められ、早めに都心に出ることにした。

 9月、墨田区の病院の近くにマンスリーマンションを借りた。初めての出産を控え、慣れない土地で不安な日々を過ごし、翌年3月に待望の第1子が誕生した。

出産後も島に戻れず、都心で2カ月

 だが、すぐには帰れない。島…

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この記事を書いた人
中山由美
専門記者|南極・北極担当
専門・関心分野
南極・北極、地球環境、野生生物
太田原奈都乃
ネットワーク報道本部・首都圏ニュースセンター
専門・関心分野
災害、政治、教育
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    首藤若菜
    (立教大学教授=労働経済学)
    2024年6月29日22時38分 投稿
    【視点】

    慣れない土地での出産が、どれほど心細かっただろうと考えると胸が痛みます。加えて、高いコストを支払わなければ安心して出産することもできない状況に、愕然とします。 この記事は東京都知事選に関する連載ですが、この問題は東京都だけの問題でも、「島

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