性暴力被害者が自助グループ 当事者活動で得る力と救い

有料記事子どもへの性暴力

塩入彩 島崎周
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 性暴力の被害者が立ち直る力になるのが、同じような経験をした人が集まる自助グループだ。

 近親者からの性虐待被害者でつくる「SIAb.(シアブ)」(東京都)を主宰するけいこさん(55)は、「自助グループを通して、社会とつながった気がする」と振り返る。2013年、けいこさんたち数人の当事者で立ち上げた。

 けいこさんは、3~15歳ごろにかけて、実父と実兄からの性暴力を受けてきた。

 08年ごろから、主治医のクリニックが主宰する性暴力被害者の自助グループに参加した。しかし、加害者が近親者ではない被害者の前では、けいこさんが加害者である父や兄に感じていた、家族としての情や割り切れない思いまで、さらけ出せないと感じるようになった。

 そんなとき、主治医の後押しもあり、近親者からの性虐待被害者だけの自助グループを立ち上げることになった。

「自分は孤独ではない」

 主な活動の一つが、当事者同…

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この記事を書いた人
塩入彩
首都圏ニュースセンター|教育、武蔵野地区担当
専門・関心分野
ジェンダー、教育、性暴力、性教育
島崎周
東京社会部|文部科学省担当
専門・関心分野
性暴力、性教育、被害と加害、宗教、学び、人権