イスラエル軍の攻撃で生後4日の双子死亡、父は出生届で留守中 ガザ
パレスチナ自治区ガザで13日、生後4日の双子の赤ちゃんと母親、祖母の計4人がイスラエル軍の攻撃で死亡した。父親が出生届を出すために役所を訪れていた最中だった。知らせを聞いた父親は双子の出生証明書を手にしたまま、言葉を失ったという。英BBCなどが14日、伝えた。
BBCなどによると、攻撃があったのはガザ中部デイルアルバラ。死亡した赤ちゃんは男の子のアーセルちゃんと、女の子のアスィールちゃん。薬剤師である母のジュマナ・アラファさんは帝王切開で2人を産み、フェイスブックに書き込んでいたという。
父親のムハンマド・アブルクムサンさんは13日、出生届を出すために役所に行っていたとき、家族の避難先が攻撃されたことを、近所の人から電話で知らされた。「何が起きたのかわからない」。AP通信は、当時のアブルクムサンさんの言葉をこう伝えている。
別の攻撃では生後3カ月だけが生き残る
APによると、これとは別にガザ南部のハンユニスでも12日にイスラエル軍の空爆があり、10人が死亡。死者の中には5~12歳の子ども5人とその両親が含まれており、この一家の中で生後3カ月の女の赤ちゃん1人だけが生き残った。
「この赤ん坊以外、誰も(生き)残っていない。この子に粉ミルクを飲ませようとしているのですが、母乳に慣れてしまっているので受けつけないのです」。APによると、親族の女性はこう話したという。
ガザの保健省によると、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が始まった昨年10月以降、死亡した新生児の数は115人に上る。
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