ジャングル内の新首都が始動 インドネシアが4兆円投じる街の姿とは
インドネシア政府は17日、カリマンタン(ボルネオ島)東部に建設中の新首都ヌサンタラで独立記念日の式典を初めて開き、新首都の一部を「お披露目」した。一極集中が進むジャカルタからの首都移転は、10月に退任するジョコ大統領の目玉施策。秋から省庁の移転を始める予定で、2045年の移転完了を目指すが、財源などの課題も少なくない。
ヌサンタラはインドネシア語で群島を意味し、約1万7千の島々からなる群島国家であるインドネシアを表す。移転計画は19年に公表され、ジャカルタから約1200キロ離れたジャングルを切り開き、完成までに約4兆円を投じて開発する。新首都の広さは約25万ヘクタールで日本の神奈川県とほぼ同じくらいだ。
ジョコ氏は17日、X(旧ツイッター)に「新首都の継続的な建設がインドネシアの進歩と発展に新たな希望をもたらすと願っている」と投稿した。大統領府によると、大統領宮殿前の芝生広場で開かれた式典には、政府の要人ら約1300人が招かれた。宮殿の外には見学に来た近隣住民で人だかりができた。
法的な首都は今もジャカルタのままだ。今後、大統領令が施行された時点で、ヌサンタラが首都となる。大統領令を出す時期について、ジョコ氏は明言していない。
2期約10年を務めたジョコ氏は、首都移転に諸課題の解決を託す。
一極集中解消に期待、不安材料も
インドネシアは世界第4位(…
【初トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら