田園地帯に巨大オブジェ5体が鎮座 ムサビの学生らが稲わらで制作

茂木克信
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 米どころの新潟市西蒲区にある上堰潟(うわせきがた)公園で、恒例の「わらアートまつり」(同市主催)が開かれている。越後の伝説をテーマに稲わらで作られた「雷神」「風神」「大蛇」「猫又(ねこまた)」「霊雁(れいがん)」の5体の巨大なオブジェが並ぶ。10月31日までで、今月29日までの金~日曜と祝日の夜はライトアップも行われている。

 武蔵野美術大(東京都)と東北芸術工科大(山形県)の学生計20人と地元ボランティア約50人が制作した。1体あたり500キロを超す稲わらが使われていて、観賞するだけでなく上に乗るなどして楽しめる。

 初日の8月31日には、学生たちが各オブジェを解説するイベントが行われた。「雷神」は隆々とした筋肉の表現、「風神」は酒瓶に寄りかかって酔っ払った姿、「大蛇」は水中を自在に泳ぐ様子、「猫又」は3本の尻尾の角度や力強い骨格、「霊雁」は下ぶくれの顔が見どころという。長男(3)を連れて来た区内在住の大工川見生司(しょうじ)さん(46)は「1週間ほど前は竹の骨組みを作ったりわらを着け始めたりしていて、完成した姿が気になっていました。息子は大蛇を怖がっていましたが、それぞれいい出来ですね」と感心していた。

 ライトアップは実施日の午後6時~8時半。今月29日までの土日祝日の午前10時~午後7時半には、地域の農産品や手工芸品などの店舗が並ぶ「西蒲市場」も開催される。

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この記事を書いた人
茂木克信
新潟総局|行政担当
専門・関心分野
地方自治、くらし経済、依存症、セカンドライフ
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    辛酸なめ子
    (漫画家・コラムニスト)
    2024年9月4日19時26分 投稿
    【視点】

     迫力あるわらアートを見て連想したのは、秋田県などで見られる、わらで作られた道祖神。疫病よけのご利益があるとされているそうです。  このわらアート越後の伝説を元に作られているので、それぞれ霊験ありそうです。特に最近は雷が激しいので、雷神を酔

    …続きを読む