都立高入試「外国人枠」4校増へ 国籍要件も撤廃 都教委が要綱公表
東京都教育委員会は、2025年春に行う都立高入試で、外国籍の生徒らを対象にした「在京外国人生徒等対象選抜」(在京外国人枠)の実施校を新たに4校増やし、計12校とする。この選抜で「外国籍を有する者」に限定してきた国籍要件もなくし、日本語指導が必要な日本国籍の生徒も受けられるようにするなど、応募資格も見直す。19日に公表した入試の実施要綱に盛り込んだ。
新たな4校は、一橋(千代田区)▽浅草(台東区)▽荻窪(杉並区)▽砂川(立川市)。募集人数などは10月に公表する予定。
在京外国人枠は、外国籍の生徒や国内の外国人学校の教育を受けた生徒らを対象とし、英語か日本語の作文と面接で合否判定する。24年春は全日制8校で計160人を募集し、応募倍率は過去5年で最も高い1・93倍だった。不合格になった生徒は一般入試を受けるが、来日3年以内なら辞書を持ち込めるといった配慮はあったものの、日本語で5教科の一般入試を受けるハードルの高さが指摘されていた。
国籍問わず、受検可能に
都教委は「外国籍の生徒が増加傾向にあり、倍率も上昇している現状を踏まえた」と説明。応募資格も変更し、国籍を問わず日本語指導が必要な生徒は受けられるようにする。
入試日程も発表された。推薦入試は、面接などを来年1月26、27日に行い、同31日に合格発表。一般入試は2月21日に実施し、合格発表は3月3日に行う。
在京外国人枠を実施する12校のうち、国際(目黒区)は来年2月14日に検査、同18日に合格発表。ほかの11校は1月26日に検査、同31日に合格発表する。詳細は都教委のホームページへ。
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