第4回解任劇に至ったM&Aの手法、再始動 「邪道」批判に代表の答えは

有料記事M&A仲介の罠Ⅳ カネ目当ての事業承継

藤田知也 多鹿ちなみ
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 8月30日、1本の広告記事がダイヤモンド・オンラインで配信された。

 東京タワーが間近にそびえる東京・浜松町のタワーマンションで撮られた写真とともに、こんな見出しが掲げられている。

 〈事業承継に悩む中小企業30社超をM&Aで結集。それぞれの強みを掛け合わせ世界へと挑む〉

 7月下旬の日本経済新聞の全面広告に続き、旧MJG(現・日本製造)は多額の宣伝費を投じてPRに力を入れる。新たなM&Aに向けた布石とみられ、広告記事には「現在も月に50件を超えるオファーが届いている」とうたわれた。

 ただ、短期間に多くの中小企業を買収し、そこから引き出した多額の資金をM&Aにあてる手法には批判もある。買収先の事業停止やグループからの離脱も続いている。

 代表の解任劇が起きた昨秋の取締役会に出た役員らに話を聞き、支配株主として復権を果たした代表にも取材を申し込んだ。

「M&Aの王道から外れている」

 第二電電(現KDDI)など…

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この記事を書いた人
藤田知也
経済部
専門・関心分野
経済、事件、調査報道など