石破首相外交デビュー アジア版NATO持論封印 岸田路線踏襲強調
10日、石破茂首相はラオスで行われた東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議への出席で外交デビューした。東南アジア諸国から警戒を招きかねない「アジア版NATO(北大西洋条約機構)」創設などの持論は封印。岸田文雄前政権の外交路線を踏襲する姿勢を強調し、周辺国からの懸念払拭(ふっしょく)を図るスタートとなった。
「自由、民主主義、法の支配など諸原則を共有し、世界の成長センターであるASEANと、共に未来をつくり、未来を守っていきたい」。現地時間10日午前11時半過ぎに始まった日ASEAN首脳会議の冒頭、石破氏は手元の紙を見ながらこうあいさつした。
今回の一連の首脳会議をめぐっては当初、日本の新首相が出席できるか不透明だった。新首相が就任後に解散する日程を考えると、極めてタイトなスケジュールを強いられるためだ。しかし、複数の関係者によると、石破氏は自民党総裁選期間中から今回の外遊を意識。事実上国会論戦を回避して9日に解散したのも、今回の会議への参加が念頭にあった。石破氏は9日に衆院を解散して夜に記者会見を済ませると、10日午前0時過ぎに政府専用機で羽田空港を出発。現地時間同日午前4時過ぎにビエンチャンに到着した。
背景には、インド太平洋地域…
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