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「スポットワーク」でアプリ利用を無期限停止、厚労省が事業者を指導

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北川慧一 編集委員・沢路毅彦
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 単発で短時間の仕事ができる「スポットワーク」をめぐり、企業と働き手をつなぐアプリ事業者が働き手の利用を無期限に停止したことに対して、厚生労働省が指導していたことがわかった。連絡なく仕事にいかない、いわゆる「無断欠勤」をすると無期限でアプリが利用できなくなる仕組みで、職業安定法に違反するとしている。一部の事業者は見直しを進めている。

 スポットワークは、スキマバイトとも呼ばれ、スマートフォンのアプリで働き手と雇い主をマッチングする。働き手は、空き時間を利用して面接なしで働くことができる。

 利用者は急速に増えており、スポットワーク協会によると今年10月時点で、「タイミー」など主な4社のサービスに登録した働き手の数は、延べ2千万人に達した。この1年で倍増した。

 こうしたアプリでは、連絡せず仕事に就かないと、その後は無期限でアプリから応募できなくなる決まりにしているケースがある。ほかに、働き手が仕事を直前にキャンセルすると「ペナルティーポイント」がつき、ポイントが一定水準を超えると利用が制限される決まりもあるという。

 アプリ運営事業者は「求人企…

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この記事を書いた人
北川慧一
経済部|労働キャップ
専門・関心分野
労働政策、労働組合、マクロ経済
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    千正康裕
    (株式会社千正組代表・元厚労省官僚)
    2024年10月14日14時39分 投稿
    【視点】

    最近、利用が増えているスキマバイト。人材不足が進む中で、事業者の人材ニーズにこたえる一方、少し働きたいという人のニーズにもこたえる新しいサービスだ。 厚労省にとっても、新しいサービスをどのように健全に運営してもらうかというのは、新しい政策

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    澤路毅彦
    (朝日新聞編集委員=労働)
    2024年10月14日16時1分 投稿
    【視点】

     スポットワークの取材を始めたのは、何ともいえない違和感が出発点です。職業紹介というと、ハローワークや民間ならヘッドハンティングのように、それなりに手間がかかる業態をイメージするのですが、スポットワークのマッチングはアプリ上で完結します。さ

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