誠実に、ピュアに歌ったあの名曲 作曲家がみた西田敏行さんの表現力

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聞き手・野城千穂

 76歳で亡くなった俳優の西田敏行さんが歌った名曲「もしもピアノが弾けたなら」。曲を手がけた作曲家の坂田晃一さん(82)は「役者ならではの表現力だった」と悼み、レコーディングの思い出などを語った。

 西田さんが主演したドラマシリーズ「池中玄太80キロ」の主題歌として作曲しました。日本テレビのスタッフから、彼に主題歌を歌ってもらったらどうか、という提案を受け、面白そうだということでお受けしました。

 西田敏行という役者さんが歌を歌うということで、曲よりも歌詞を先に作ったほうが良いのではと直感がありました。西田さんは歌がとても上手で、エルビス・プレスリーの歌もとってもうまく歌うと聞き及んでいました。その頃は曲よりも詞を先に作ることは非常に少なかったのですが、僕がわがままを言って、阿久悠先生に詞を先に書いていただきました。

 メロディーは非常に自然に…

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この記事を書いた人
野城千穂
文化部|音楽担当
専門・関心分野
音楽、舞踊
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    大川千寿
    (神奈川大学法学部教授)
    2024年10月18日13時20分 投稿
    【視点】

    「もしもピアノが弾けたなら」は私が生を受けた1981年に生まれた歌ということもあり、私にとって、とても大切に思っている歌の1つです。作曲された坂田晃一さんのインタビューを興味深く読みました。 西田さんはこの年のNHK紅白歌合戦にこの歌で初

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