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　「自由憲政秩序を守るため」。韓国の尹錫悦（ユンソンニョル）大統領は3日夜、こう言って「非常戒厳」を宣布した。だが、4日未明に国会に解除要求決議を突きつけられ、宣布から約6時間後に解除に追い込まれた。尹氏の求心力の低下は不可避の情勢だ。

　尹氏は非常戒厳を宣布する際、野党が過半数を握る国会について、政府の官僚や検事らへの弾劾（だんがい）訴追の発議が相次いでいるとし、「司法業務や行政府までまひさせている」と主張。最大野党の「共に民主党」が予算までも政争の手段に利用していると批判し、国家機関を乱すことで内乱を画策する「明白な反国家行為」だと述べた。

「まさかの手段」、なぜ踏み切った

　2022年に発足した尹政権…